●ペルソナとは何か?
「ペルソナ」とは、ペルソナ&カスタマ・エクスペリエンス学会では「企業が提供する製品・サービスにとって最も重要で象徴的な顧客モデル」と定義しています。通常ビジネスにおいては対象となる顧客を「ターゲット」と呼びます。しかし、これは対象となる顧客の部署や役職などの情報や好みなどまとめるにとどまります。
一方「ペルソナ」は顧客の価値観やパーソナリティ、ライフスタイルなどを含んだ「人物像」を想定するのです。そして、ペルソナによって作り出された顧客や顧客のニーズを徹底的に理解するための有効な手法が「ペルソナデザイン」なのです。
●顔がイメージできるレベルまで掘り下げる
具体的な例を上げて説明します。ターゲットとして対象を想定した場合、「売上高100億円規模の機械メーカーに勤める情報システム部門の人」となります。
しかし、ペルソナでは「売上高100億円規模の機械メーカーの情報システム部門で4年間勤めた人。システム開発プロジェクトの経験が豊富で、次期エースとの呼び声が高い。ゴルフ好きのAさん」というようにその人の顔が具体的にイメージできるところまで掘り下げるのです。
●ペルソナデザインの三つのメリット
ペルソナデザインには、顧客客を深く理解できる、顧客目線の発想がしやすくなる、意思の決定が迅速になる、という三つの大きなメリットがあります。
まず、顧客に対する理解が深まります。そして、顧客の立場に立った発想ができるようになります。さらに、Webサイトリニューアルなどの場合、営業担当やマーケティング担当、経営陣など、複数の人との意思決定のスピードが上がります。
●ペルソナデザインの具体的な流れ
ペルソナデザインの具体的な流れには五つのステップがあります。
まず、最初のステップで顧客をいくつかのグループに分けます。
次のステップで、ペルソナを作成するグループを選びます。そして、分けたグループに優先順位を付けます。
さらに次のステップで、ユーザ調査を行います。これには、ユーザインタビューやユーザ観察が行われているようです。しかし、アクセス解析データや一般に公開されている調査結果なども参照することを勧めます。
四つ目のステップでは、調査結果をまとめペルソナを作成します。
そして、最後のステップで他のグループのペルソナを作成します。ここでできるペルソナは3~5種類になる場合が多くあります。米セールスフォース社では6種類のペルソナを作成したといいます。
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